Home > 作品リスト(年代順/ジャンル別) > ヴァイオリン協奏曲(日本語/English) Last update : 29, May, 2021.

エルネスト・ブロッホ

ヴァイオリン協奏曲

Concerto
for Violin and Orchestra

(１９３８年１月、Châtel, Haute Savoie)

  1. Allegro deciso - Moderato - Allegro
  2. Andante
  3. Deciso - Allegro moderato

ブロッホは、独奏楽器とオーケストラのための作品を比較的多く書いていますが、純粋に「協奏曲」と名づけられたのは、この作品だけです。
ブロッホは、かつてイザイの元でヴァイオリンを学び、ヴァイオリンという楽器を熟知していました。
重音奏法など、イザイに通じるものがあり、ブロッホの本領を発揮した、まさに「代表作」といえます。

全体に色彩感あふれる見事なオーケストレーションで、時にユダヤ的であったり、東洋的であったり、また、どこかネイティブ・アメリカンを想起させるような音楽です。
全３楽章からなり、第１楽章はソナタ形式で、再現部に入ったところでカデンツァがあります。「シェロモ」に通づる雰囲気を持っています。第２楽章は神秘的で感傷的な美しさにあふれた緩徐楽章、第３楽章は、第１楽章の主題が再現され、アメリカ的な明るさを持った音楽が展開します。

メニューイン／クレツキー／フィルハーモニア管弦楽団の録音は、演奏、音質共に良好で、この曲の真髄を示す模範的な録音といえます。

この作品を初演したシゲティは２種類の録音を残しています。ミュンシュ／パリ音楽院管弦楽団、メンゲルベルク／アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団との共演によるものです。
ミュンシュ／パリ音楽院管弦楽団盤は、古い録音ながら捨てがたい一枚です。音質も、この時代にしては悪くないと思われ、十分、鑑賞に堪えます。
メンゲルベルク／アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団盤は、ライブ録音です。第３楽章では、ひやりとさせられる場面があります。

この作品もカタログが少なく、もっとメジャー・アーティストに演奏していただきたいものです。
イツァーク・パールマン、ギル・シャハムあたりが演奏すれば、かなりいい演奏をすると思うのですが．．．

 

楽器編成 ：

フル−ト ３ （ピッコロ持ち替え） 　 ホルン ( in F) ４
オーボエ ２ 　 トランペット ( in C) ３
イングリッシュ・ホルン 　 トロンボーン ３
クラリネット ( in A) ２ 　 チューバ
バス・クラリネット 　 　
バスーン ２ 　 　
コントラバスーン 　 　

ティンパニ (最低４)

打楽器 (奏者 ２)
[第１奏者 : スネア・ドラム、大太鼓 ; 第２奏者 : シンバル、トライアングル]

チェレスタ

ハープ

ヴァイオリン独奏

第１ヴァイオリン (最低１０)
第２ヴァイオリン (最低８)
ヴィオラ (最低６)
チェロ (最低６)
コントラバス (最低５)

出版 ：

Boosey & Hawkes

録音 ： (ヴァイオリニスト名の五十音順、アルファベット順)

ミシェル・グートマン　（ヴァイオリン）
ホセ・セレブリエル　（指揮）
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団		 CD
[DDD]		 ASV : CD DCA 785 (海外盤)
日本クラウン ASV : CRCB-138		 1991年録音
ヨゼフ・シゲティ　（ヴァイオリン）
シャルル・ミュンシュ　（指揮）
パリ音楽院管弦楽団		 CD
[ADD]		 PAVILION RECORDS LTD (UK) Pearl GEMM CD 9938 1939年録音
CD LYS : LYS 067 (海外盤)
"Szigeti Vol. 1"
SYMPOSIUM : 1226 (海外盤)
SYMPOSIUM (UK) : 1226
[+ブラームス : ヴァイオリン協奏曲]
5CD
[ADD]		 Angel : TOCE8011/5 [1992年10月発売]
「シゲティの芸術」
LP Turnabout : THS65007 (海外盤)
Columbia : 4679 (海外盤)
Bruno Walter Society : BWS715 (海外盤)
4SP
(12")		 Columbia : LX819/22, LOX 455/8 (海外盤)
Columbia (USA) : 69675/8D, set M380
ヨゼフ・シゲティ　（ヴァイオリン）
ウィレム・メンゲルベルク　（指揮）
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団		 CD
[ADD]		 キング・レコード (SEVEN SEAS) : KICC 2211
MUSIC & ARTS : CD 270 (海外盤)		 1939年録音
4CD
[ADD]		 ANDANTE : 2990 (海外盤)

10CD
(+1DVD)

 Q DISC : 97016 (海外盤)
"The Radio Recordings, 1926-44"
ユーディ・メニューイン　（ヴァイオリン）
パウル・クレツキー　（指揮）
フィルハーモニア管弦楽団		 CD
[ADD]		 EMI Classics : CDM 763989 2 (海外盤)
東芝EMI EMI Classics : TOCE-6916		 1963年録音
LP Angel : S36192, S95001 (海外盤)
EMI : ASD584, 1532908643 (海外盤)
Hyman Bress　（ヴァイオリン）
Jindrich Rohan　（指揮）
Prague Symphony Orchestra

CD
[ADD]

 SUPRAPHON : 11 0674-2, SU 3169-2011 (海外盤) 1966年録音
LP Crossroads : 22160212 (海外盤)
Supraphon : SUA10881, SUA152048 (海外盤)
Oleh Krysa　（ヴァイオリン）
Sakari Oramo　（指揮）
Malmö Symphony Orchestra		 CD
[DDD]		 BIS : BIS-CD-639 (海外盤) 1993年録音
Mischa Lefkowitz　（ヴァイオリン）
Paul Freeman　（指揮）
London Philharmonic		 CD Laurel : LR-834 CD (海外盤) 　
LP Laurel : LR134 (海外盤)
Sherban Lupu （ヴァイオリン）
National Romanian Radio Orchestra
Ian Hobson （指揮）

CD

 ZEPHYR : Z131-04-01 (海外盤) 　
Roman Totenberg　（ヴァイオリン）
Vladimir Golschmann　（指揮）
Vienna State Opera Orchestra		 CD
[ADD]		 VANGUARD CLASSICS OVC-4046 (08 4046 71) (海外盤) 1961年録音
LP Vanguard : VRS1083,VSD2110 (海外盤)
Matthias Wollong （ヴァイオリン）
Vladimir Jurowski （指揮）
Rundfunk-Sinfonieorchester, Berlin		 CD Capriccio : 67071 (海外盤) [2004年発売] 2002年録音

CD : コンパクト・ディスク、LD : レーザーディスク、VHS : VHSビデオ・カセット
LP : LPレコード、CT : カセット・テープ、SP : 78回転SPレコード

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