| Home > 作品リスト(年代順/ジャンル別) > ヴィオラ組曲[1919](日本語/English) | Last update : 6, June 2021 |
エルネスト・ブロッホ
To Mrs. F. S. Coolidge
ヴィオラとピアノ（または管弦楽）のための組曲
Suite
for
Viola and Piano ( or Orchestra)
(１９１９年、ニューヨーク)
(オーケストレーション :
１９１９年３月−１９２０年１月)
１９１９年という年はヴィオラ作品の当たり年といえます。ヒンデミットのヴィオラ・ソナタ作品１１−４、レベッカ・クラークのヴィオラ・ソナタという優れた作品が、この年に生まれました。そして、もちろんブロッホのヴィオラ組曲も同じ年に作曲されました。
これまでの「ユダヤ作品群」とは、やや趣が異なり、民族的な色合いを前面に押し出すのではなく、正統的な４楽章形式を土台として構成されています。同時代のバルトーク、ストラヴィンスキーと比肩しうる作品といえるでしょう。
冒頭のピアノのアルペジオから、完全にこの曲の世界に惹きつけられ、神秘的な第３楽章、５音音階を用いて東洋的な味わいも見せる終楽章まで、一気に聞かせてくれます。
この作品はヴィオラとピアノのために書かれましたが、わずかの後、管弦楽伴奏としてオーケストレーションされました。
管弦楽版では、色彩感が強調され、神秘的な雰囲気がさらに深くなり、終楽章では、マーラーが「大地の歌」で描き出したような異国情緒あふれる世界を見せています。
この作品以降、１９２０年代には室内楽作品を多く手がけ、この時期の作品はユダヤ的な強烈な色彩感よりも、前衛的な作風を見せたり、神秘主義的でありながら新古典主義的な傾向を見せています。
この作品は、全く国内盤は発売されていませんが、海外では何種類かリリースされており、比較的容易に入手できます。
エルンスト＆ロリー・ヴァルフッシュのヴイオラ作品全集は、やや古い録音ですが、音質は良好です。ブロッホのヴィオラ作品はどれもすばらしく、このＣＤでは、全体に枯れた味わいで聞かせてくれます。
また、Yizhak Schotten / Katherine Collier
の１９１９年の作品を集めたＣＤもなかなかのものです。
管弦楽版では、マーカス・トンプソン／ポール・フリーマン／スロヴェニア放送交響楽団によるバールトークのヴィオラ協奏曲とのカップリング盤が、エキゾチックな色彩感あふれる演奏を聞かせてくれます。
巨匠プリムローズによる演奏もありますが、かなり古い録音で音質はお世辞にも良いとはいえません。
ヴィオラ 、ピアノ
ピッコロ ホルン ( in F) ４ フル−ト ２ トランペット ( in C) ３ オーボエ ２ トロンボーン ３ クラリネット ( in B) ２ チューバ バス・クラリネット in B バスーン ２ コントラバスーン ハープ ２
鐘 (グロッケンシュピールl)
チェレスタ
ティンパニ
銅鑼
木琴
トライアングル
大太鼓
シンバル
スネア・ドラム
ウッド・ブロック独奏ヴィオラ
弦楽５部
ヴィオラ + ピアノ
ウィリアム・プリムローズ (ヴィオラ)
Fritz Kitzinger (ピアノ)CD
[ADD]PAVILION RECORDS LTD (UK) Pearl GEMM CD 9453 1939年録音 CD Biddulph Recordings/Lab : 148 (海外盤)
"The 20th-century Viola"4SP
(12")Victor : 15475/8, set M575 (海外盤)
HMV : DB3977/80ウィリアム・プリムローズ (ヴィオラ)
David Stimer (ピアノ)LP Capitol : P8355 (海外盤) Ladislav Cerny (ヴィオラ)
Josef Palenicek (ピアノ)4SP
(12")Ultraphone : UH23365/8 (海外盤) LP
(10")Supraphon : SIF20044 (海外盤) Paul Cortese (ヴィオラ)
Michel Wagemans (ピアノ)CD
[DDD]ASV : CD DCA 1094 (海外盤) William Gromko (ヴィオラ)
Harriet Wingreen (ピアノ)LP Classic Editions : CE1038 (海外盤) Paul Neubauer (ヴィオラ)
Margo Garrett (ピアノ)CD
DLDelos : DE3498 2001年3月16-18日録音 Daniel Raiskin (ヴィオラ)
Lisa Smirnova (ピアノ)CD
[DDD]ARTE NOVA CLASSICS (海外盤) : 74321 80793 2 [2003年発売]
"ERNEST BLOCH: Complete Works for Viola and Piano"2002年2月録音 Thomas Riebl (ヴィオラ)
Cordelia Höfer (ピアノ)CD
[DDD]Pan Classics : 510098 (海外盤) 1996年発売
"Hindemith, Clarke, Bloch Sonatas-1919"1996年4月録音 Simon Rowland-Jones (ヴィオラ)
Niel Immelman (ピアノ)CD
[DDD]ETCETRA : KTC 1112 (海外盤) 1991年録音 Yizhak Schotten (ヴィオラ)
Katherine Collier (ピアノ)CD Crystal : CD637 (海外盤) 1993年発売
"Viola 1919 : HIDEMITH, CLARKE, BLOCH"LP Composer's Recordings Inc. : S450 (海外盤) Ernst Wallfisch (ヴィオラ)
Lory Wallfisch (ピアノ)CD
[ADD]ebs : ebs 6044 (海外盤) 1969年録音 LP Da Camera Magna (ドイツ) : SM93806
Musical Heritage Society : MHS1486 (海外盤)Pierre- Henri Xuereb (ヴィオラ)
Jean-Louis Haguenauer (ピアノ)CD
[DDD]ADDA : 581107 (海外盤) 1988年録音 The Zaslav Duo CD
[DDD]Music & Arts Programs of America Inc. : CD-902 (海外盤) 1994年録音 Tabea Zimmermann (ヴィオラ)
Jascha Nemtsov (ピアノ)CD
[DDD]hänssler CLASSIC : CD93.008 (ドイツ) 1999年録音 ヴィオラ独奏 + 管弦楽
Gérard Caussé (ヴィオラ)
Lior Shambadal (指揮)
スイス・ロマンド管弦楽団CD
[DDD]RSR : RSR 6170 (スイス) 2004年発売 2002年録音 Yuri Gandelsman (ヴィオラ)
Dalia Atlas (指揮)
Atlas Camerata OrchestraCD
[DDD]ASV : CD DCA 1148 (UK) 2000年録音 Milton Katims (ヴィオラ)
Seattle Symphony Orchestra
Henry Siegl (指揮)CD
[ADD]CARLTON CLASSICS : 30371 00472 (海外盤) LP Turnabout : TVS34622 (海外盤) Jerzy Kosmala (ヴィオラ)
Szvmon Kawalla (指揮)
Cracow Radio Symphony OrchestraCD
[ADD]CENTAUR : CRC 2094 (海外盤) 1988年録音 Marcus Thompson (ヴィオラ)
Slovenian Radio Symphony Orchestra
Paul Freeman (指揮)CD
[DDD]CENTAUR : CRC 2150 (海外盤) 1990年録音 Tabea Zimmermann (ヴィオラ)
Deutsches Symphonie-Orchester Berlin
Steven Sloane (指揮)CD Capriccio (ドイツ) : 67076 [2004年発売]
"20th Century Portraits · ERNEST BLOCH"2003年録音 その他の編成
Gabor Rejto (チェロ)
Adolph Baller (ピアノ)CD
[AAD]Orion master recordings: 7813-2 (USA) 1969年 & 1979年録音
Baller & Rejo編曲LP Orion : ORS6904 (海外盤)
CD : コンパクト・ディスク、LD : レーザーディスク、VHS : VHSビデオ・カセット
LP : LPレコード、CT : カセット・テープ、SP : 78回転SPレコード